【数的推理】珍しい貯金の方法

積み立て貯金の問題
問題
今年の1月1日から毎日、m月n日にm×n(円)の金額を貯金箱へ貯金していくものとする。このとき、貯金の合計額が、初めて1万円以上となるのは次のうちどの月か。
ただし、貯金は0円の状態から始め、途中で貯金を引き出すことはないものとする。また、各月の日数は実際には一定ではないが、30日であるとして計算するものとする。
1.今年の5月 2.今年の7月 3.今年の11月 4.来年の4月 5.来年の10月
※解答は画像の下にあります
解答
問題を読んだだけでは、なかなか理解しづらいですね。まずは、冷静に考える必要があります。貯金していく額は、例えば2月3日なら、2×3=6 となり、6円の貯金、その次の日は 2×4=8 で8円の貯金ということです。では、ひと月にどれだけ貯金ができるかを考えて見ます。
その①
m月1日はm×1円、m月2日はm×2円、m月3日はm×3円、・・・・m月30日はm×30円となります。これを全部足したモノが、一月の貯金額となりますよね。
(m×1)+(m×2)+(m×3)+・・・+(m×30) なので、これは共通している「m」でくくれます。なので、
m(1+2+3+4+・・・+29+30) です。これって、1~30までの等差数列ですよね。と言うことは、等差数列の公式が使えます。使ってみましょう。
m×(1+2+3+4+・・・+29+30)
$$=m×\frac{30×(1+30)}{2}$$
=465m(円)
その②
その①では、ひと月で貯まる貯金額がでました。では今度、1月~m月まででは、いくら貯まるのかを考えます。簡単に言うと、1月なのであれば、その①で出た「465m円」の「m」にその月を代入すると出ます。
1月は465×1円、2月は465×2円、3月は465×3円、・・・m月だと465×m円、となります。そして、これを全部足し集めたモノが、貯金額の合計となります。
(465×1)+(465×2)+(465×3)+・・・(465×m) です。これ、「465」が共通しているので、くくれますよね。ということは、1月~m月までの貯金額は、これまた等差数列となっています。
465(1+2+3+4+・・・+m)
$$=465×\frac{m×(1+m)}{2}$$
となります。これが、10000円を超えたものを求めるのであるが、もう式ができているので選択肢を代入するのがここからは早いです。
その③
選択肢1. m=5
$$=465×\frac{5×(1+5)}{2}$$
=6975円
まだ超えてません。では選択肢2を代入してみましょう。
選択肢2. m=7
$$=465×\frac{7×(1+7)}{2}$$
=13020円
となりました。選択肢の中では、m=7月が初めて1万円を超えたので、正解はこれですね。
答え 2
解説
この問題でもわかるように、公務員試験の数的処理・数的推理は「数学」ではないので問題を読み解くことが大きな鍵を握っています。1問に付き、数分程度しかない時間で、この問題であれば「等差数列の問題だ」と気付く必要があります。逆に言えば、それに気付かなければ、時間内に解くことは、ほぼ不可能です。数的推理の問題全般にいえることは、その問題の解き方を判断できる能力が問われています。
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