【数的推理】定価を探る

仕入れ値から定価を出す
問題
A商店は、ある商品をいくつか仕入れ、定価の20%引きで売った。その結果、仕入れた個数の10%の商品が売れ残り、利益は仕入れ総額の8%になった。この商品の定価は仕入れ値の何%を上乗せした価格であったか。
1 20% 2 30% 3 40% 4 50% 5 60%
※解答は画像のしたにあります
解答
普通の解き方
「利益は総仕入れ額の8%」を求める
$$仕入れ額 = 原価(x円)×仕入れ個数(y個)$$
$$売上げ=1.08xy$$
そもそも、売上げとは・・・
$$売上=売値×販売個数$$
$$1.08xy = 売値×0.9y 式変形をすると、 売値 = \frac{1.08xy}{0.9y} = 1.2x(円)$$
$$売値=定価×0.8 →式変形し売値の1.2xを代入する→定価=\frac{1.2x}{0.8}=1.5x$$
xは原価なので、原価(仕入れ値)の1.5倍ということになり、50%上乗せしたことになる。
正解 4
テクニックを使った解き方
問題文に値段、個数の両方とも具体的な数値条件ではなく割合の条件しか書かれていない。こんな問題は、x・yと置く必要がなく、仕入れ個数100個、仕入れ値100円と勝手に数量を設定しても解くことができます。
仕入れ総額:100円×100個=10000円
「利益は仕入れ総額の8%になった」より、売上げは仕入れ総額を8%増加させた10800円ということがわかります。
さらに条件「仕入れた個数の10%の商品が売れ残り」より、販売個数は100個の90%である90個ですので、販売単価(定価の20%引き)は、
$$販売単価-\frac{10800}{90}=120(円/個)$$
となります。定価は、定価×0.8(20%引き)=120 より、
$$定価=\frac{120}{0.8}=150(円)$$
となります。仕入れ値を100円と設定したので定価が150円ということは仕入れ値の1.5倍となり、50%の上乗せということがわかります。
解説
テクニックを使った解き方は、実際の数値、しかも使いやすい100など自分で設定できるところにメリットがありますよね。しかし、問題を解くときに「x、y」と置いて解き進めてしまうと、そのまま解く方が早いです。途中で、「これ、x・yと置かなくても解ける」と気付いても、最初からやり直す方が手間です。
ということは、問題を読んだ段階で気付く必要がある、ということです。
では、どこで気付くか。それは、テクニックのPointでも書いてますが、条件に具体的数値が一つもないところがミソです。「定価より50円引き」や、仕入れた個数のうち10個」など書いてません。全てが割合で表されている場合で使えるテクニックで、すごく重宝する考え方です。是非練習してマスターしましょう。
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